雹害修理

雹害の修理#2 修理方法のあれこれ

いちころです。

 

僕が住んでいる地域で、4月16日に

大量の雹が降ってきて、クルマなどに大きな被害が出ました。

 

その修理の受付けや、作業に追われ

今、工場はエライことになってます!!!!

 

・・・と言いたいところですが実はそうではなく、

通常営業が出来てるんですよね。

 

他の工場の作業を聞いていると、

どうやら雹害に時間がかかってしまって

事故修理を断っているところがあるようです。

 

ま、作業にかかる時間を考えると、

そらそうなるわな、という感じなんですが、

それだとおそらくですが、後々困ることになると思うんですよね。

先を考えたらね。

 

ということで、今回は前回書いた通り、

雹害の修理方法の種類とうか、

こんな直し方がありますよ

ということを、ちょっと書いていこうと思います。

 

大きく分けて3種類

雹害の修理方法は大きく分けて

3つあるんですが、問題となるのは

結局のところルーフをどうするのか。

 

正味な話、そこに尽きるんですよね。

そのルーフを直す方法は、大きく分けて

 

1.交換

2.鈑金

3.デントリペア

 

この3つです。

ではこの3つを解説していきますね。

 

交換

交換というのは、そのままで、

ルーフパネルを交換するということです。

屋根をぶった切るわけですね。

こういう感じです。

まぁちょっとエグい感じになるんですが、

ルーフの交換というのは、こんな作業になります。

 

この交換作業のメリットは

『凹みがキレイに直る』

これに尽きます。

 

凹みが大きくても小さくても、アンテナ周りの凹みでも

交換すれば、歪みもなく綺麗に仕上げることが出来ます。

 

当然ですよね。

パネルを新品に交換してるわけですから。

 

ですがデメリットもあります。

それが

・事故車扱いになる。

・水漏れ・サビが起こる可能性がある

なんですよね。

 

ルーフを交換してしまうと、

そのクルマは事故車といって、

『修復歴あり』

になってしまいます。

よく中古車の表記であるアレですね。

 

いわゆる、『骨格』と言われるパーツ

ルーフやピラー、フロア、クロスメンバーなど、

取り外せない溶接でくっついているパネルを

交換した場合がコレに当たります。

 

修復歴ありになってしまうと、

クルマを売却する時の査定額が大きく下がります。

 

『キレイに直るけど、事故車扱いになり評価額が大きく下がる』

これが、ルーフ交換のデメリットの1つめ。

 

2つ目が、水漏れ・サビ。

クルマというものは走っている時、

ボディが少し捻れたりします。

捻れるというか、しなるって感じですかね?

 

溶接やボンド付けで、ベテランの職人が

キッチリ直したとしても、その時は良くても

お客さんが乗り続けている何年間か、

ずっと強度を保ち続けられるかどうかというのは

正直誰にも分からないんですよね。

 

大丈夫かもしれないし、そうじゃないかもしれない。

 

何年後かに、何か室内に水が溜まるとか、

ルーフの端が錆びてきたとかは、無くはない。

可能性はゼロじゃない。

 

 

ルーフの交換作業とは、こういう

メリットとデメリットがあります。

 

注意ポイント

交換するとキレイに仕上がるが

事故歴アリになり評価額が下がる

 

鈑金

鈑金で直すというのは、

要は通常の事故修理のように

『引っ張る・叩く』

という技術を駆使して、ヘコミを直す作業です。

 

交換をしない工場の作業の多くは、

鈑金で直してるところがほとんどじゃないですかね?

 

多少はデントリペアのように裏から上げて、

後は叩いてパテ。そういう直し方です。

 

この修理方法にも、

メリット・デメリットがあります。

 

メリットは

『事故車扱いにならない』

です。

切った貼ったをしないので、事故車扱いにはなりません。

評価額も、事故車ほど下がることはない。

これが1番大きいと思います。

 

デメリットは、どの現場でも共通して

言えることではないですが、

『仕上がりが作業者の腕に左右される』

ですね。

 

・・・と言ってしまうと、通常の事故修理でも

同じことが言えますが、雹害は特に顕著に出ます。

 

上の画像をもう一度見てほしいんですが、

お分かりのように、パテまみれですよね。

 

通常の事故では1パネルにこんな飛び飛びで

パテを乗せることはほとんど無く、

大きな鈑金をした場合は、その分大きく乗せますが、

それ以外は1箇所のみとか、そんな感じです。

 

パテ修正というのは凹みを直す作業なんですが、

もっと言うと歪を抜く作業なんですよね。

 

で、この飛び飛びのパテの場合、

結果的に歪みを抜く作業の難易度が

一気に上がります。

キレイに直したつもりでも、特にルーフは

透かして(横から)見る様になるため

余計に歪みが分かりやすくなります。

 

具体的な作業方法はここでは割愛しますが、

残すようなパテの研ぎが出来ない作業者の場合、

ほぼ歪みが残ります。

 

ここはホントに、仕上がりの良し悪しが分かれるところなので

作業者の腕の差がモロに表れます。

 

鈑金には、こういうメリットとデメリットがあります。

 

注意ポイント

事故歴が付かないが、仕上がりの良し悪しが 作業者によって変わる

 

 

デントリペア

デントリペアというのは

特殊な道具と技術を駆使して、

鈑金・塗装をすることなく、歪みを修復する修理方法です。

 

通常、鈑金してパテ修正しなければならないところを、

凹みだけを起こして直してしまうこの技術は

スゴいの一言。

小範囲の凹みであれば、凹んでたところが

全く分からないレベルで仕上げてくれます。

 

ただ、このものすごい技術のデントリペアですが

これにもメリットとデメリットがあります。

 

メリットは、何と言っても

塗らずに修復出来るところです。

 

塗膜が割れてしまっている所はもちろん無理ですが、

『コレは無理やろう』

と素人目には思ってしまう大量の凹みを

目を疑うほどキレイに仕上げてくれます。

圧巻ですね。

 

雹害においては、このデントリペアがベストだと

個人的には思います。

 

デメリットなんですが、これは

『誰でも出来ない』

というこの1点です。

 

というのも、通常の1箇所2箇所の凹みであれば

キレイに起こしてもらえるんですが、

雹害となると、クルマにもよりますが

多いもので300発以上あります。

 

そして問題は、その数もさることながら

難易度が恐ろしく上がるんですよね。

 

聞いた話によると、連続して凹みがあるため

起こして叩いてを繰り返すと、もう

鉄板自体がボコボコになってしまって

まっすぐにならないそうです。

プラス、鉄板が伸びる、色が割れるというリスクもあります。

 

そうなると、パテをして塗るという

鈑金と変わらない・・いや鈑金したほうが

まだやりやすい仕上がりになってしまいます。

 

この雹害の修復が出来る人というのは

いわゆるトップレベルの人たちで

そう簡単に出来るものではいし、

また、出来る人が非常に少ない。

 

修復方法としてはベストなんですが

こういうデメリットがあります。

 

注意ポイント

雹害の修復方法としてはベストだが

作業出来る人が少ない

 

あとがき

今回は、雹害の修理方法についてまとめました。

近所の工場を見ていると、やっぱり

鈑金しているところが多いように見えます。

 

脚立に登って、パテを研いでるのを

よく見かけますし。

 

あと、交換しているところもあるんですが

部品受取所(共販)に行くと、いつも部品がてんこ盛りで

作業する人たちは大丈夫なんかなと、

ちょっと気になったりします。

 

工場によって、作業方法が変わるんですが、

やっぱり作業者に負担をかけすぎる直し方は

続かないし、不満にもつながるので

そのあたりはよく考えて決定しないとダメだなと思いますね。

 

ちなみにウチは基本デントです。

 

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