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ソリッドカラーのボカシの話

いちころです。

つい先日なんですが、某外車の塗装の時、

後輩君がちょっと手こずった色がありました。

 

色番は『LA7A』という

ベージュっぽい色で、ソリッドなんですが

コレが中々上手く行かないという事で

僕もブースに入って一緒に作業しました。

 

今回はそのことについて書いて行きますね。

 

コレってボケる?

作業するクルマの調色は後輩君に任せていて、

僕がブースに入ったのは、ベース2発目の時。

 

後輩君
コレってボケますかね?

 

と不安そうに聞いてくる後輩君。

塗った個所を見てみると、元の色より明らかに白い。

白いというか、黄味、赤味が足りなくて

グレーっぽく見える。

 

パステルカラーの時にも書きましたが、

コレがもしダイハツG59の様に、白が多いメタリックの場合なら、

ボカシぎわが通常のメタとは逆に、白っぽくなることもある。

でも、この色はただのソリッドなんで、

 

いちころ
コレはアカンやつちゃうか?色が違うな。

 

という感じでした。

もしボケたとしても、パネルの前と後ろで色がズレるというか、

前は白っぽいけど後ろは黄黒っぽいという、グラデーション仕上げに絶対なるのは見えてる。

 

でも後輩君曰く、塗り板で見た時もこんな感じで、

クリヤーを乗せたら黄色くなったとのこと。

 

ホンマかいやと、その塗り板を見せてもらったんですが、

まぁ言う通りなんか黄色っぽくなってるというか

旧塗膜に近い色になってる。

 

あぁ、こんな変わるんや、こんな色もあるんやなと

僕がベースをボカしたんですが、正直半信半疑でした。

 

 

ほら見てん!アカンやん!

結果から言うと、失敗だったんですけどね。

 

パネルは、一応ボカすことはボカしたんですが、

そもそも色が違うため、当然ながらボケきれてない。

黄色っぽいグレーに白っぽいグレーを持って来てるから

そら無理ってもんですよ。

 

クリヤーを乗せたら黄色くなるというのも

塗り板ではそうなってはいたけど、パネルでは再現出来てない。

 

よく、ボカしたパネルと隣接の色がズレたりするじゃないですか。

例えば、3コートパールでフェンダー交換フロントドアをボカした時、

リアドアと色がズレるとかそういう感じの。

 

それって多分ですが、旧塗膜を残したままでクリヤーの膜厚が

付くために起こることであって、ベースを乗せてその変色が起こることって

多分ないでしょ。

 

結局、パネルの前は白っぽく、後ろは黄黒い。

もう最初のままですよ。

おまけに隣接パネルとの色もズレてしまったので、

範囲を広げて塗り直すことになりました。

 

コレはやっちまいましたね。

 

 

色さえ合えば

ソリッドカラーのボカシって、

よく難しいって聞きますが、皆さんはどう思いますか?

 

僕は、色さえあってれば簡単だと思っています。

ボケにくい時も確かにありますが

それって結構色がズレてる場合が多く、

塗り板では寄ってたとしても、パネルでは再現出来ない、

または出来てない場合じゃないですかね?

 

例えば3コートパールのベースの場合でも

色さえ合っていれば、ボカシが必要ないくらい

あっけないくらいにスッと、綺麗に塗れる。

 

皆さんも経験がありますよね。

 

今回の塗り直しの調色は僕がして

後輩君に塗ってもらったんですが、

僕が塗りを見るまでもなく、あっさりと

綺麗に塗り上げてくれました。

 

もちろん、後輩君の塗りの技術もありますが

色さえ合っていれば、スムーズに綺麗に塗れる。

 

よく、ボカすから色はそこそこ寄ってればいいという人がいますけど、

それで行けるなら問題ないです。

でもそのやり方が習慣になって、今回のような色に当たった場合、

途端に手詰まりになりかねない。

 

塗り方や肌も当然重要ですが、

やはり色を違和感なく寄せれるかどうか。

塗りの重要な要素の大半は、調色のように思いますね。

 

色が合ったら半分勝ちくらいの感じで。

 

 

あとがき

国産もそうですが、外車も難しい色が多いですよね。

難しいのもありますけど、調色データがないとかね。

例えば新しすぎるとか、限定色とか。

 

ウチは関ペなんですが、無い色とか結構ありますしね。

 

今回の色も、調べに調べて、海外のデータがあったはいいけど

合わせたら何やコレ?全然ちゃうやんけ!って色で

完全目合わせ。3時間かかりました。

 

ま、何とかなったからいいですけどね。

早い事カバーしてほしい所です。

 

という感じで今日はここまで。

お疲れさまでした(`・ω・´)ゞ

 

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