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某メーカーのエアロパーツの話

いちころです。

 

ドレスアップのパーツで、

エアロを付ける人っていますよね。

 

ウチでもモデリスタのエアロを付ける人が多く、

よく塗装をするんですが、付ける前と後とでは

ガラッと印象が変わり、カッコいいですよね。

 

で、先週某メーカーのエアロパーツを付ける作業が

2台入って来たんですが、それがもう大変で、

予定外の時間を取られ、本当に苦労しました。

 

今回は、だいぶボカシながらですが、

先週の修羅場について、ちょっと書いて行きますね。

 

 

色なしかい!

メーカー名と箇所はバレるので伏せますが、

同じ車の同じエアロパーツの取り付けが、

偶然にも2台入ってきました。

 

このエアロは実際に作業をしたことがなく、

今回が初見。

塗るのも付けるのも初めてのことでした。

 

最初聞いた時は、全部色付きで付けるだけで良いってことだったんですが、

箱を開けてビックリ。

1つは塗っていたんですが、残りは全部プライマー仕上げ。

しかもその塗っているパーツもボディ色とは違ってて、

ボディはメタなんですが、パーツはソリッド。

コレでエエんか?エエんかコレで?

確認してみると、塗ってある分はオッケー。

残りは仕方ないから塗ってくれとのこと。

 

ですが色を塗っている前提で納期を決めているので、

納期は3日後。

しかも変形なのか、元からそういう形なのか

ボディと一向に沿わず、強引に沿わせて仮止めしたため、

プライマーの1部が割れてヒビが入ってしまいました。

 

何やコレ!といきなり出ばなをくじかれましたね。

 

 

コレはアカンやつやな

ボディと沿わないのも大問題ですが、

実はそれだけではなく、程度もあんまり良くなくて、

プライマーを塗ってはいるんですが、素地がボコボコな上に巣穴だらけ。

 

僕ももうちょっと見ておけば良かったんですが、

外回りの仕事があったため、塗りと下準備は

先輩と後輩君にまかせっきりだったんですよね。

 

で、巣穴も拾って肌も研いだらしいんですが

仕上がりを見てみると、形が特殊という事もあったのか塗り残しがあり、

まだ巣穴も残っているし、元のプライマーが溜まっていたような塊もあって

こらアカンという事になり、後日塗り直すことになりました。

 

もうこの時点で、決まっていた納期に納めるのは無理。

なので、お客さんに渡すその日までに納めるという事で、

納期を伸ばしてもらいました。

 

 

一難去って

塗り直しは僕がやったんですが、まぁ何とかOK。

難易度は高かったんですが、磨けば行ける状態に仕上がり、

とりあえず塗りは何とかなりました。

 

・・・駄菓子菓子!

まぁ中々上手いことは行かんもんです。

 

仕上がったクルマのコーティング中、

エアロの1部がボディと当たっていたのか、

素地が見えるほど欠けていました。

 

いちころ
マジでか・・。こらアカンわ。

 

筆で押さえる訳にもいかず。当然やり直し。

しかも他のパーツも、ボンド付けしている所がズレて来て

隙間が空いている状態になり、コレもダメ。

 

もう少しで納めれる!という所からの手直し。

正直、やる気が空のかなたにぶっ飛んで行きそうでしたが、

投げる訳にも行かない。

 

速攻でやりなおしです。

で、削れたところは何とかなったんですが、

ボンド付けの方は無理。

そもそも専用のボンドを、預かり先が注文し忘れていて

代わりのもので代用したため、粘着力が弱すぎる。

さらに無理やり抑えて調整したため、今度は塗りが

ひび割れてしまいました。

 

もうハマってしまいましたね。

 

 

それでも何とか

ボンドが問題なので、塗料屋さんに無理を言って

超強力なものを朝イチ持って来てもらうことに。

 

早速そのボンドでボディに取り付けたんですが、

さすが超強力なボンド。

少し固定するだけで、すぐにくっつきました。

 

・・が、やっぱりほんの少しですが隙間があって、

その間からボンドが見えるんですよね。

その色がグレーなので、よく見たら分かる感じで。

 

もう苦肉の策で、極細筆でボンドの箇所を塗ったんですが、

これが上手く行って、違和感なく仕上がりました。

 

コレが昨日の話で、完成の時点でもう納車時間ギリギリ。

 

急いで洗車して、何とか間に合わせることが出来ました。

ホントやれやれです。

 

 

検品の重要性

今回の失敗の原因は、

『検品をしっかりとしていなかった』

という事に尽きます。

 

ボディと沿わないパーツはしょうがないとして、

ひび割れや巣穴、プライマーの不具合は

下準備中はもちろん、塗っている時に分かるはず。

 

それでも塗り上げてしまうというのは、

『とりあえず塗ってまえ!』

という気持ちが、やっぱりあるからだと思うんですよね。

もちろん僕も、現役で塗っている時は少なからずありました。

 

でも、それだとダメなんですよね。

 

そんな状態で仕上げたとしても、

当然良いものに上がる訳はなく、誤魔化せたとしても

何かやっぱりおかしいし、見たら分かる。

 

その状態で収めれるか?

 

これは、作業する人と納める人が違う場合の

考え方の差なんですが、作業する人は出来上がるまでが仕事なので、

それで終わりな訳ですよ。不完全だったとしても、オッケーを出せば。

でも、納める方はそんな不完全な状態のものを持っていく訳で、

行けるかどうか、アカンかもしれん、という不安な気持ち一杯なんですよ。

 

もちろん、完全に元には戻らないのは分かってますが、

それでも回避できる不具合はある訳ですよ。

検品さえしっかりやっておけば。今回の様に。

 

特にウチは、組付けの段階で

『うわ!こらアカン!』

という事が多いので、この経験を教訓にして

塗装前の検品と、塗装後のチェックを

もっと厳しく見て行こうと思います。

 

 

あとがき

まー、先週はエライ目に会いました。

短い納期で受けるのもどうかと思いますが、

それにしてもチェックが甘かった。

 

アカンと思ったら、すぐに止めてやり直すべきなんすよね。

塗装中であっても。

 

ま、それはなかなか難しいことで

やっぱり心情としては今更感が出てしまって

行ってしまう気持ちも分かります。

 

ですが、良い仕事をするためにはやっぱり必要だし、

何よりそうするのが1番早い。

塗り上げてから塗り直すことを考えたら、

途中でやり直す方が絶対早いじゃないですか。

不具合も起こりにくいしね。

 

次の作業からは、ホント徹底して行きます。

 

という事で今日はここまで。

お疲れさまでした(`・ω・´)ゞ

 

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